取扱い素材
天草を知り尽くした「おがた」が皆様の製品開発をサポート致します。
産地と種類の違いを知れば、ところてんや寒天製品はもちろん、新しい健康食品の開発などにも応用いただけます。弊社では、そんな天草の新しい配合バランスのご提案をしております。例えば、固さがあって弾力がない寒天質を持つ天草に、弾力の強い寒天質を持った天草を配合して、好みの食感のところてんやみつ豆に仕上げる。色や香りの調整までを考えて3種類、あるいは5種類以上の草割(配合)をすることもございます。当然のことながら、草割は知識や技術ばかりだけでは行えず、様々な天草を常時取扱っていなければなりません。そんな総合力が製品の開発コンサルティングを行なうために不可欠だと考えております。
おがたは、草割に欠かせない様々な良質の天草を取り扱える卸商社です。
荒目(あらめ)
波の抵抗を受ける水深3~6mの岩場に生育する茎の太い天草です。天草自体が固いため熱抽出時間がかかりますが、含有する寒天分も多く、熱熟後の濾過も毛草に比べると容易です。
荒目の産地/伊豆七島・伊豆半島(東伊豆)・房州・城ヶ島
毛草(けぐさ)
水深が7~10m前後のところに生育している細い天草です。伊豆半島をはじめ、弾力の強いのりを含有する天草が多いため、製造工程では煮汁の粘性が高く濾過等作業性が困難ですが、煮熟時間は短く、ゲル化した際には生寒天に欠かせない強い弾力となります。
毛草の産地/伊豆七島・伊豆半島・和歌山・三重・愛媛・高知・徳島・九州・房州・城ヶ島ほか
おがたは、乾燥方法や工程によって、天草の異なる個性を引き出します。
(下記写真)左:荒目 右:毛草
晒天草 さらしてんぐさ(黄色)
晒天草(黄)は、別の取引名では、天晒、さらし、サラシ、黄晒と呼んでいます。海から採取後、一旦乾燥させた後淡水で洗い天日に干し、色を抜いたもの。生寒天のほのかな香りや味、透明度を出すためにはこの晒寒天が使われます。また、晒すことにより天草自体の品質を長期保つことが可能になります。
晒天草 さらしてんぐさ(青色)
晒天草(青)は、別の取引名では、天晒、さらし、サラシ、青晒と呼んでいます。汐赤天草または汐抜天草の状態で1ヶ月以上保管後、水浸けし、天日にて脱色したもの。黄晒同様、生寒天の製造には欠かせない天草です。
汐赤天草 しおあかてんぐさ
汐赤天草は、別の取引名では、天赤、真草と呼んでいます。海から採取後そのまま乾燥したもので、生寒天にした際に天草の香りや色が強く出ます。寒天製造にはこの状態で使用されますが、生寒天の製造には補助原料として使用されることが多いです。
汐抜天草 しおぬきてんぐさ
汐抜天草は、別の取引名では、天抜、まくさと呼んでいます。海から採取後淡水で洗い乾燥したもので、塩分・水分が少ないため汐赤天草に比べ製造倍率が高く、伊豆半島の入札会にはこの状態で出品されることが多いです。
その他にも、とら晒天草(別の取引名・・・天とら晒、赤とら晒)、青とら晒天草(別の取引名・・・天とら晒、青とら晒)という種類がございます。いずれも完全に脱色せず、晒工程途中で仕上げたもので晒寒天同様品質は良好です。また、海中で生育中の天草が切れて、海岸に漂着したものをすくい上げ乾燥したものを「寄草」と呼び、品質(寒天分収率)は採草に比べやや劣ります。
※晒す事で天草の品質を長期保つことが可能です。
日本産 主な寒天原藻の種名
ところてん・寒天の原料となる紅藻のうち、主にてんぐさ属のまくさと、これに類縁の紅藻を総称して「テングサ」と呼んでいます。新生紅藻類の中の、テングサ目(Gelidiales)テングサ科(Gelidiacea)に属する海藻には5属がありますが、上記は主な寒天原藻の種名です。
おがたがご提供する日本各地の天草
伊豆七島産天草(東京都)
神津島・大島・新島・式根島・三宅島・八丈島で採取される天草は、主に固い寒天分が特徴で、生寒天の原料として常に日本一の品質として好まれています。生寒天を製造する際の作業性(洗浄・煮熟・ろ過工程など)も最高で、特に神津島産・新島産は弾力も強く、品質が安定しています。生寒天の味・香りも良好です
伊豆半島産(静岡)
主に弾力の強い寒天を含有し、ところてんにした場合に特に滑らかで美味しいとされています。固さを補うために伊豆七島産と合わせて煮る場合も多く、生寒天の原料としては伊豆七島産同様最高品質です。
三重・和歌山・愛媛・高知・徳島・九州産天草
含有している寒天質は、全体的に固さがなく、弾力のみです。主に寒天製造に使用されていましたが、近年生寒天用としても使用するようになりました。
生寒天を加工した「寒天」にも心を込めて。
寒天とは、生寒天を冷凍、および脱水された乾物の状態をいいます。岐阜の糸寒天(細寒天)や長野の 角寒天(棒寒天)は、天然の気候を利用し製造され「天然寒天」と呼ばれます。それに対して、工場の中で製造する粉末寒天は「工業寒天」と呼ばれています。いずれも、和菓子や料理・デザートに煮溶かして使用しますが、最近ではスープや海藻サラダ にそのまま入れて食べるメニューも多くなりました。糸寒天の製造に使用される原藻は、国産まくさと外国産まぐさがほとんどです。角寒天の製造には、国産・外 国産まくさを主体に、オゴノリ属のオゴノリも使用されます。粉寒天の製造にはオゴノリが主体で、まくさも使用されます。オニクサ、ヒラクサ、オバクサ、ユ イキリは近年では、使用業者・生産高もごくわずがになっています。おがたでは、原材料から一貫した品質主義を保ちつつ、多くのニーズを追求しながら時代にあった寒天をご提供しています。
品質圴一で高純度の粉末寒天をご提供
生寒天(ところてん)を脱色、乾燥させて粉砕すると「粉末寒天」になります。粉末寒天は羊羹(ようかん)などの菓子類をはじめ、菌類研究の培地や医薬原料などに利用されています。おがたでは、加工製品として品質均一で高純度の粉末寒天も販売しております。
株式会社 おがた
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